竹内道宏(26歳)part.1|20代クリエイター限定インタビューマガジン creatalk

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1. しょこたん、向井秀徳……ウェブから広がった出会い

竹内道宏01

ーー出身は兵庫ですけど、上京したのはいつなんですか?

「大学を卒業したあとの、2007年の4月4日ですね。これどうして日にちまで覚えてるかって言うと、この日に大阪の梅田シャングリラってライブハウスに《チッツ》っていう友達のバンドが出てて、そのライブを見てから深夜バスに乗ったんですよ。で、その深夜バスを大阪の友達10人くらいで見送ってくれて。「東京行っても頑張ってなー」って言ってくれて。しかもちょうど《ミドリ》の後藤まりこさんもなぜかライブを見に来てたんですよね客で。僕の隣でまりこさんがめっちゃ踊ってて。チッツが大好きだったらしく「世界一好きなバンド」って言ってたこともあったみたいで」

ーー2年前だと、ミドリはもう有名になり始めてた頃ですかね?

「その寸前ですよね。今はわりと名前も知られてますけど、何か不思議な縁というか。まぁそれで東京に来ました」

ーーそれで、日本映画学校に入るんですね。

「そうですね。映像学科は3年制なんですけど、大学4年行って卒業して、在学中からずっと貯金してたんですよ。就職はするにも出来なくて、やりたいものへの自分の気持ちが全然治まらないから、卒業して1年間フリーターをしてお金を稼いでたんです。それで150万くらい貯めて、東京の映画学校に」

ーーで、すぐ辞めちゃう(笑)

「半年でね(笑)。お金さえあれば続けたかったんですけど。前期の学費を払って、後期の学費は9月に払うんですけどそれが40万円くらいで、貯金がちょうど40万円だったんです。で、もしこれを払ったら僕は死ぬってことが分かって(笑)。払ったら生活ができなくなる、と。僕は一人暮らしが初めてだったし生活費はもちろん全部自分で出してたし、授業で取材とかにもめっちゃ行ってたんですよ。それで結構お金も使っちゃってて。バイトもあまり出来ないし」

ーーそれが24歳の頃ですね?

「そうです。ちょうど24歳の誕生日のすぐ後に決断しましたね。一応学生ローンとかも考えたんですけど、卒業してから払っていく自信もなかったんですよ。いばらの道じゃないですか映画の業界だって。まとまって安定した収入がある会社に入れるかも分からないし」

ーーそこから出版社に入るまではフリーターで?

「そうですね。その会社もちゃんとした感じで入社したんじゃなかったんですけど。僕はHP(全世界組織解体続行委員会)を高校くらいからやってたんですけど、そのHP をずっと見てくれてた女の子がいて、その子が新宿のゴールデン街でバイトしてたんですよ。それで誘われて行ってみたら 『裏モノジャパン』 (鉄人社)の編集長がいて。その人も僕のHPを見てくれていて、僕の文章を気に入ってくれていたんです。僕が書いた 『オアシス』 (’02年)って韓国映画のレビューに衝撃を受けたって。あの映画の衝撃を教えてくれたのは竹内だってことを言って下さって。それで、一緒になんかやろうよって言ってくれたのが『裏モノJAPAN』の鉄人社に入ったきっかけですね」

ーー08年にライターとして原稿を書いてますけど、それは入社前だったんですね?

「入社前ですね。初めて仕事で原稿を書いたのが『裏モノJAPAN』の「しょこたんまいしてる」っていうやつなんですね(笑)。しかもいきなり連載で。08年の6月にしょこたん(中川翔子)の武道館ライブに行ったんですけど、mixiに書いたそのレビューがしょこたんのブログで紹介されたんですよ(※中川翔子オフィシャルブログ:08年6月9日08年9月1日)。その時は一日に5000〜6000くらい足跡が付いてましたね。しょこたんのブログにmixiって言葉が出たことが多分初めてだったし、しょこたんがmixiを見てるってこと自体が衝撃的だったと思うんですよ。そのうえ竹内って誰やねんっていう。コメントも100を超えてメッセージもすごい来て。いつmixiを開いても「新着コメントがあります」っていう赤い字が出てましたね。ちょっとした祭りでしたもん」

ーー竹内祭りだ(笑)

「そうそう。いい意味で炎上してましたね(笑)。編集長もその光景を見てて、これはすごいや、と。その時は僕もお金もないし派遣のバイトとかしてたし、一方mixiでは「竹内様〜!!」みたいなことになってて。そのギャップが面白くて、是非書いてくれって言って下さって」

ーーきっかけになったあのHPを作ったのは高校時代なんですか?

「高校二年ですかね。当時僕の同級生がHPをやり始めてたんですよ。その人も別にオタクっぽい感じじゃなくて、彼女だって普通にいる人で。当時は mixiとかブログもないんで、個人のHPって結構集いの場やったんですよね。ライブとか行く時にも「次にどこどこのライブに行くんで会いましょう」みたいなことになってて、そうやって色んな趣味の人とどんどん知り合っているのを僕は知ってて。僕は当時ナンバーガールがめっちゃ好きだったんですけど同じ高校に同じ音楽好きな人なんていなかったんで、僕もやってみようっていうので始めたんですよ。それで僕のHPには僕が本当に書きたいことをガンガン書いていて、それが世界中に広がるっていう楽しさがありましたね。そうしたらそれがナンバーガールの向井秀徳さんに読まれてたっていう。高三の終わり頃にナンバーガールのライブに行った時に向井さんと話せる機会があったんですけど「お前が竹内か」ってなって。「おまえの文章読んでるよー面白いなー、分析力があるよなー」って言ってもらえて。当時いちばん尊敬している人だったんで、それはもう嬉しかったですね」

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竹内道宏
(26歳/ライター・イラストレーター・パフォーマー)

竹内道宏プロフィール

たけうちみちひろ 1983年9月12日兵庫県生まれ
大学卒業後に上京し、日本映画学校に入学するも学費が払えなくなり半年で退学。高校時代に開設したHP「全世界組織解体続行委員会」やmixiにアップした中川翔子のライブレポが話題を呼び様々な交友関係を広め、ライター業を開始。一時出版社に勤務し編集者としても活動していたものの、今は退社しフリーのライター、イラストレーターとして活躍中。最近では『界遊』『spotted701』などに寄稿。
音楽を聞きに来たライブハウスの客たちを異様な風貌と意外な展開で爆笑に誘うステージングが大好評のパフォーマーであり、2010年1月には《THE NOVEMBERS》も出演するイベント「動物園 vol.1」に出演予定。今年のサマーソニックにも出演し話題沸騰直前のバンド《神聖かまってちゃん》と親交が深く、彼らのライブ映像を撮影しyoutubeにアップしている(たけうちゃんねる)カメラマンでもある。

「全世界組織解体続行委員会」
youtube たけうちゃんねる
twiiter:@takeuching

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