野口尚子(26歳/印刷コーディネーター)part.3|20代クリエイター限定インタビューマガジン creatalk

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3.印刷物には必ず余白がある

野口尚子(26歳/印刷ディレクター)

ーそれまでぼんやりと考えていたことを初めてちゃんと紙に落としたって感じなんですね。

野口 今もサイト上に事業計画をあげてるんですけど、それはIIDへの入居の時とほぼ変わってないんです。自分でやるって言っちゃったことをあとから収集つけて実現してる感じですね。

ー「印刷の余白Lab.」という屋号の由来はなんですか?

野口 ゆるい感じにしたいなとは思っていて、余白って空っぽって意味もあるし、まだそこに色々やれる余地があるみたいな可能性の意味もあるし、印刷物には必ず余白があるし。それで総合して、印刷やっていくなら余白って言葉はなかなかいいなって思ったんですよ。最初は「余白Lab.」って名前だけにしようかと思ってたんですけど、検索したら株式会社余白っていう名前の会社がありまして(笑)。

ーそうなんですか! それで「印刷の」と「ラボ」を?

野口 うん、「余白」って言葉自体辞めちゃおうかなとも思ったんですけどね。 あとは「余白Lab.」でもなにをやっている人なのかよく分からなそうだったので、手っ取り早く「印刷の」を付けちゃえばいいかなと。

ー「紙ラボ!」もそうですけど、すごく分かりやすくていい名前ですよね。語呂もいいし。

野口 そうそう、最近は名前よりも「紙ラボ!」のほうを先に覚えてもらってますね。

ー「紙ラボ!」の最初に来てる方は年齢層がわりと幅広かったですよね。

野口 大体年上の方で、ベテランの方だと40代でずっとデザイナーをされてきた方とか。ウェブをやってるけど紙の勉強もしたいって方もいたし、もう本当にいろんな方が来て下さいましたね。

ー印刷について学ぶ場所ってなかったですもんね。

野口 業者向けとか同業者向けにはもちろんあるんですけど、デザイナーに向けた紙の講座とか印刷を勉強する場所は基本的にあまりなかったですね。

ー教えるのってどうでしたか?

野口 大変! 本当に大変ですよ! 自分より年上の人たちが10人以上いるのに、その前に立って自分が教えるのってすごいことだよなぁと思って。ただフタを開けてみると、今までは紙好きや印刷好きが集まる機会がそもそもなかったので、そういう場所があるだけで面白いって言って下さって。毎週紙の話が思い切りできる、印刷についてすごくマニアックな話ができるということで、みんな喋りだすと止まらないんですよ。

ーどんな話になるんですか?

野口 例えば、半透明の紙とかトレーシングペーパーとか透ける紙は、なぜ半透明に見えるかという仕組みとか。

野口尚子(26歳/印刷ディレクター)ーうわぁ、すごいマニアックですね。野口さん自身はそういう知識はどうやって学んできたんですか?

野口 会社にいた頃からある程度知識はありましたけど、やっぱり「紙ラボ!」をやるにあたってちゃんとした勉強をしておかないとという想いはありましたね。それでメーカーさんや印刷会社に話を聞きに行ったりもしましたし。

ー人に教えるために自分が必死に勉強したんですね。

野口 自分が理解するだけだったら、そんなにたくさんの知識はいらないんですよ。でも自分が教える側になると、中途半端な知識じゃ申し訳ないじゃないですか。自分の普段の仕事では必要のない領域のところでもちゃんと把握してとかないと、人に伝えることはできないですよね。そういう状況を自分でうっかり作ってしまったという感じですけど(笑)。

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野口尚子
(26歳/印刷コーディネーター)

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のぐちなおこ 
1984年生まれ。武蔵野美術大学卒業後、出版系の制作会社に就職。その後フリーランスとなり、印刷専門のディレクションを行う『印刷の余白Lab.』を立ち上げる。紙と印刷に関わるワークショップ『紙ラボ!』も主催。『AR三兄弟の企画書』(日経BP)では装丁デザインを担当するなど、活動は多岐にわたる。
twitter:@kami_labo

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